記憶喪失について
最近忙しくて少し間が空いてしまいました(´・ω・`)
11記事目です。ほたてです。
今回は脳炎が原因で起きた「記憶喪失」についてです。
19歳の誕生日に発症した「脳炎」。炎症箇所が脳の中で記憶の機能を持っている「海馬」のすぐ近くで起こりました。
カスってただけだけど、発症する前2~3年間くらいの記憶がかなり無くなってしまいました。
ぼくは大学受験で1年浪人していて、浪人中の夏に発症しました。
「名古屋大学工学部」を志望していて、現役のときは努力不足で落ちちゃって、それを反動にしてずっと頑張って勉強してきました。たかがなんですが、河合塾の名古屋大学専用コースの最上クラスでトップの成績を取れるようになり、全国の公式模試でも工学部内では1位を取って「この調子で頑張ればいけるな」と自他共に思って周りからも期待され頼られるくらいになれました。なんだよ自慢話かよ(笑)という訳ではなく、それだけ努力して頑張ったよ、という話です。
そんな調子でいたなか、突如、脳炎を発症して入院しました。
目を覚ませば、自分に何が起きたか理解できず、楽しかった思い出などはもちろん、勉強してきた記憶もごっそり失ってしまいました。
………。絶望しました。
失ったのならもう一度取り戻せばいい、と思ったのですが前述のように脳炎の炎症箇所が海馬の近く。日常生活には差し障りはないのですが、記憶力は相当悪くなりました。さらに抗てんかん薬の副作用でも記憶力に影響があるのであまりに酷い状態に陥りました。
小さいころから「いい大学入っていい会社に入れば人生安定するぞ」と父親に言われてそれを信じて頑張ってきました。
その努力がようやく実りそうなところまできたら、おれはなんにも悪くないのに、台無しにされました。
おれが何をしたっていうんだよ…。
そう思って、この悔しさを何に向けていいのかも、何を恨めばいいのかもわからずストレスとともに過ごしてきました。
最近、大きな大学の試験があったのですが、ほぼ落第の結果となってしまい、ふと思いました。
学歴に固執しなくてもいいんじゃないかな、と。
こんな記憶力で騙しだまし進んできてもいつか限界がくると薄っすら感じていました。それが今なんじゃないかな。
このご時世、学歴がすべてではありませんし他のことで自分を活躍させる道はいくらでもあると思います。
現在、新しい道を模索ているところです。最近、学歴なんか関係なしで大きく活躍されている方々とも仲良くなって人生の新たな可能性を感じ始めています。
まだ具体的なビジョンは固まっていませんが、これまでのぼくの人生は「学歴」に囚われすぎていたんじゃないかな、と自分を見つめ直す機会を得たと考えています。
全部失って気づけることもある。
今はそう思って、新しい自分を模索していきます。記憶を失って、時間はかかりましたが、新しい世界が見えてきたと思います。
少し暗い記事ですが、てんかんをお持ちの方々も、てんかんのせいで失ったもの苦労していることばかりを見ずに、まだ見えていない新しい世界を探してみてほしいと思います。
~ほたて~