てんかんの治療が難しい理由(お薬編)
お久しぶりです、ほたてです☆
今日はてんかん治療において最も一般的な「お薬による治療」についてお話します。
てんかんは脳の過剰な活動により発作が起こるので、お薬で脳の過剰な活動を抑える治療がよく使われます。
それだけ聞くと、けっこう簡単に治療できそうに思われますが、実際はそうはいきません。
抗てんかん薬の種類はたくさんあります。脳神経のうち作用する場所も様々です。似た作用でもより少ない副作用の新薬も毎年いくつも開発されています。
それでも、難治性のてんかん患者のお薬による治療はなかなかうまくいきません。
その理由は、てんかん患者一人ひとりに効果がある薬の組み合わせが異なるからです。
似たような症状の患者AさんとBさんのうち、
Aさんには効果のある薬の組み合わせを、
Bさんにも服用させてもきっちり症状をコントロールすることができないことがよくあります。
つまり、数ある抗てんかん薬のうちから患者一人ひとりに合ったお薬の組み合わせを見つけ出さないといけません。
しかも、抗てんかん薬どうしで互いに効果を打ち消し合ってしまうような組み合わせもあるので、てきとーに処方すればいいってわけでもありません。
また、服用するお薬をいっきに変えても副作用が想定より大きくなることもありますし、1度のお薬の変更で症状に影響が出るまでに2周間くらいかかります。
数種類のお薬を服用していて、お薬の量を調整する場合、
一度に複数の種類のお薬を変化させても、その後仮に症状に変化が起きてもどのお薬が影響したのか分からないので、服用量の調整は1種類ずつが基本です。
ぼくの場合は、一ヶ月に1度、1つの種類の薬の量を少量変化させて様子を見る。そしままた一ヶ月後に1種類の薬の処方量を変更します。
かなり地道な作業です…。
もちろん、薬の量を変更していくときには、目標とする薬の組み合わせがあって、それに向かって処方量を変えていきます。てきとーに変えているわけではありません。
このように、てんかんのお薬による治療はかなり地道なもので時間がかかることが多いです。
肝心なのは、医師はもちろんですが、治療を受ける患者も焦らないこと。
ぼくの場合は難治性てんかんですが、5年くらい試行錯誤の上、ようやくヒントが見えてきたかな?の程度です。
なかなか治らない現状に悲観して体だけでなく心まで病んでしまっては、健康な生活は遠のいてしまいます。
気持ちだけは病気に負けたくないものです。
今回は、抗てんかん薬によるてんかん治療の難しさをお伝えしました。
お薬による治療がうまく行かず、それでも多少の犠牲を払ってでも発作が起きないようにしたい場合は、外科的手術という方法もありますが、必要とされる場合はそんなに多くありません。
次回は外科的手術によるてんかん治療についてお話ししますね♪
以上、ほたてでした☆